盲導犬

 盲導犬が傷害された事件が報道されて、事件そのものは大変痛ましいものですが、二次的に巻き起こっている論争について、交流している獣医師達が問題視しています。それは、ある著名人がテレビで発言した「盲導犬は人間の犠牲になっている可哀想な存在で寿命だって短い、そんな盲導犬を傷害するなんてけしからん」という意見で、事件がけしからんのは間違いないのですが、盲導犬=可哀想という論調にまったく賛同できないというものです。

 そもそも、犬が嫌な仕事を延々と続けると思っている人は犬を知らない人で盲導犬がどれだけ生き生きと喜びに満ちて働いているのか、機会をつくってその目で見て欲しいと思います。盲導犬協会による啓蒙活動は各地で行われています。そして、盲導犬はその体と心を健康に維持するために手厚いサポートを受けており寿命は家庭犬より長い事が証明されています。災害救助犬にブーツを履かせろという議論もまったく同じで犬をよく知らない人の意見に思えてなりません。こういった意見が反論されないままに横行し世の中を変えてしまうことがあります。
 職業柄、少なからず盲導犬に関わってきましたが、僕の印象ではみな、一様に幸せそうな犬に見えました。ささやかですが、反論しておこうと思います。