獣医皮膚科学会
先週末は東京の獣医皮膚科学会に参加してきました。獣医の世界にも眼科、歯科、腫瘍、内科、外科、麻酔科、エキゾチックペット、腹腔鏡まで様々な学界や研究会があり、講演会をしたり珍しい病気について症例検討会を行ったりします。皮膚科学会は名前の通り動物の皮膚科の権威ある学会です。
この学会には数年来参加していますが、最近非常に動きのある面白い分野です。
例えば犬のアトピーはハウスダストやブタクサなどに対するアレルギーが原因であると教科書に明記されてきました。けれども、この数年でアトピーはアレルギーありきではなく、遺伝的な原因による皮膚バリアーの欠損がそもそもの原因だという説が支持されるようになってきました。この説は日本を中心に発信されています。今後世界中の獣医学の教科書がそっと書き換えられていくだろうと日本を代表する専門医が前に言っていました。
アトピーの犬の血液中のIgEを測定してアレルギーの原因を調べるということが十数年にわたって行われてきたのですが、残念ながら平均していい効果をあげることは出来なかったのです。僕もこれらの検査には懐疑的でした。アレルギーの検査も進化して行っているのですが臨床現場では下火になっていくのではないかと予想しています。医学も獣医学も未来永劫に不完全な学問で、病気の診断法や治療法が数年後に否定されることは珍しくありません。その時代に正しいと思われている事をしていくしかありませんので、常に勉強をして行きたいと思います。