見守る性能をアップさせました
入院動物を見守るということは動物病院の基本的な機能です。動物用の入院室は清潔で換気性や保温性、防音性に優れているなど様々な条件をクリアーするように設計されています。また、冷たい印象の金属製の入院ケージも実はステンレスの内側に保温材が入っており、中に入ってみると案外落ち着く仕組みになっています。ただ、この動物用ケージの弱点は格子の扉ごしに動物の状態を確認しないといけない事で、死角が大きいのです。だからこそ動物が落ち着けるのですが…。また、知らない人の事が好きではない動物はスタッフが度々覗き込むとストレスを受けます。酸素濃度を上げ保温ができるICU装置に至ってはさらに死角が多い構造をしています。とにかく、動物病院スタッフは1日に何十回もケージの中を覗きこんで動物の状態を確認するのです。

当院では開業当初から動物を見守る機能の一環としてカメラの設置を進めてきました。人間と違って動物はカメラで監視されてもストレスを受けません(たぶん)。ケージの外側から遠隔操作で向きを変えたりズームも出来る高性能なカメラで見守るようにしてきましたが、格子の扉越しだと限界があり不満も感じる点がありました(写真上)。そこでICU装置を含む4つのケージにケージ内のカメラを常設する事にしました(写真下)。特にそれぞれの写真の左上がICU装置の画像になりますが非常に動物の状態が分かりやすくなりました。
動物に直接触れて確認し、声をかける事を怠るつもりはないですが、病院内の複数のモニタにカメラ画像が映し出されていますので他の部屋にいながら動物の変化や異常に気づく事が出来るようになります。すべてのケージに常設した訳ではありませんから動物種やその時の他の入院状況によってカメラ付のケージになるかが決まります。後はヤンチャな犬にカメラを壊されない事を願うばかりです。