治療用設備紹介

全身麻酔器

全身麻酔器
 当院はより安全な全身麻酔を行うためにドレーゲル社の全身麻酔器を導入しています。これは大学病院やセンター病院で用いられるものと同程度の機種です。この麻酔器には様々な呼吸モードのオプションが組み込まれており、体の小さな動物から老齢の動物までリスクの高い麻酔においてきめ細かい呼吸管理を可能とします。気道内圧モニターや換気量モニターを内蔵しています。たとえ電力供給や酸素供給が止まっても安全機構が働いて呼吸管理を続行できます。イソフルランおよびセボフルランを選択して使用できます。

生体情報モニター

生体情報モニター
 全身麻酔時の動物の心拍数、呼吸数、酸素飽和度、血圧、呼気中二酸化炭素濃度、体温、麻酔ガス濃度などをモニターします。生体情報モニターの画面は手術室の大画面モニターにも表示されており、全てのスタッフが見えるように配慮されています。当院では全身麻酔器に内蔵されている気道内圧や換気量モニターを併用しきめ細かな麻酔管理を目指しています。当院では現在この生体情報モニターが2台稼働しており、急な故障の際にもバックアップ体制は万全です。

消化器電子内視鏡

消化器内視鏡システム
 もうり動物病院では消化器内視鏡の検査処置が可能です。大型犬の十二指腸に届く直径9mmの内視鏡に加えて、猫や子犬でも実施可能な直径5.4mmの内視鏡も備えており、いずれもハイビジョン画質です。胃や食道内の異物摘出や腫瘍の生検などが適応となります。内視鏡の画像はすべてデジタル録画するように努めており、飼主様および紹介獣医師に対して情報提供できるようにしています。

呼吸器内視鏡

呼吸器内視鏡システム
 咽喉頭や気管、気管支の異常を調べるための内視鏡です。消化器内視鏡に比較して簡易なシステムを採用していますが、太さの違う4種類の内視鏡を揃えて小型犬や猫まで対応可能です。

ラジオ波メス

ラジオ波メス
 エルマンの電気メスは通常の電気メスの周波数(0.5MHz)よりも高いラジオ波と呼ばれる高周波(3.8MHz)を用いることが特徴で、白く煮えたような確実な止血力と皮膚切開も可能な繊細な外科手術を可能とします。この機器を使用した手術は特にラジオサージェリーと呼ばれることがあります。2019年に同メーカーの旧型から新調しました。
 

血管シーリングシステム

血管シーリングシステム
 2018年に同メーカーのシーリング装置から新調しました。小型犬で縫合糸に対するアレルギー反応が問題になることがありますが、可能な限り糸を残さない手術を行うために使用する手術装置です。手術時間を短縮し、出血量を最小限に抑え、術後の縫合糸に対する不適切な反応を抑制する効果が期待できます。

超音波乳化吸引装置

超音波乳化吸引装置
  超音波乳化吸引装置は超音波振動によって肝臓や腫瘍組織などの脆い組織を破砕・吸引する一方で血管や神経などの弾力のある装置は温存する手術装置で出血を最小限に留めることができます 。また、骨を繊細に削る手術にも使用できます。肝臓腫瘍摘出や胆嚢摘出、椎間板ヘルニアなどの特殊な手術において活躍する手術装置です。

マイクロエンジン

マイクロエンジン
 通常のラウンドバーに加えて歯科処置専用のハンドピースを採用しています。椎間板ヘルニアなどの骨を削る手術や、スケーリングの後の歯の研磨やフッ素コーティング、歯周病の為に抜歯が必要な歯の切断などに効果を発揮します。

ピン・ワイヤードライバー

ピン・ワイヤードライバー/サジタルソー
  小動物の整形外科手術に使用します。骨折・脱臼に対する当院での整形外科手術はこれらの器具を用いた創外固定、髄内ピンなどの手技に限られており、プレートを用いた内固定が必要な場合は二次施設に紹介とさせて頂いています。

超音波スケーラー

超音波スケーラー
 最新型の超音波スケーラーです。歯石がつかない様にデンタルケアをするのが理想ですが、ケアしていても加齢と共に歯石が付着していき、歯周病の原因となります。付着してしまった歯石はハミガキでは取れないので全身麻酔下で超音波スケーラーを用いて除去してあげる必要があります。抜歯を安全に行うためのチップや歯肉ポケットの清掃を行うためのチップなどのオプションを用意しています。 デンタルケアについてはこちら

手術台

X線透視装置対応手術台
 電動で昇降および傾斜できる手術・X線撮影台です。手術台下部にはX線透視装置が収められており、様々な手術や診断の精度の向上に寄与します。

温風式保温装置

温風式保温装置
 厳密にコントロールされた温風を動物の下のマットに循環させて術中術後の体温低下を防ぎます。麻酔時の低体温は麻酔覚醒の不良や術後の感染症の原因となるため、おおよそ全ての手術において使用します。2023年に先代の機械から刷新しました。

カフ圧調整装置

カフ圧調整装置
 麻酔時に気管チューブを挿入後に適切な圧力でバルーンを膨らませて麻酔装置と気管内を密閉します。この際に圧力が低すぎると呼吸が上手くできず、圧力が高すぎると気管を痛めてしまいます。当院では気管チューブの圧力を一定に保つ装置を使用しています。

LED無影灯

LED無影灯
 手術中に良好な視野を確保します。従来のハロゲンの無影灯の光よりも赤と白が区別しやすくなったため、手術のスピードと安全性の向上に寄与しています。

吸引機(新鋭工業 Minic S)

吸引機
 液体や気体を吸引する吸引機です。手術中にお腹の中を洗浄する時や膀胱結石の摘出時、腹水胸水の抜去、内視鏡検査時など様々な状況で使用します。

 

処置室麻酔器

全身 麻酔器2
 処置室での歯科処置や簡単な外傷処置やエキゾチックペットの処置、酸素吸入などに使用します。動物に合わせてイソフルラン、セボフルランの両方のガス麻酔が選択でき、電子制御の人工呼吸器も備えています。特に歯科処置で高齢の動物に麻酔をかける事が多いため、サブの麻酔器および生体情報モニターも充実させ、手術室と遜色ない麻酔管理が可能になっています。麻酔器が2台あることで故障の際にもバックアップ体制は万全です。

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